~登場人物~
・ミコト
・東海林(しょうじ)
・久部六郎
ある日の昼休み・・・
ミコト「ねえねえ、しょうじ!ワードウルフっていうゲーム知ってる?」
東海林「なにそれ?知らない。それよか、ご飯食べよ。今日は、好物のハンバーグ弁当買ってきたんだから」
ミコト「ちょっとー。めっちゃ面白いんだって。久部くんなら知ってるかな」
久部「ん?呼びました、三澄さん」
ミコト「ねえ、ワードウルフっていうゲーム知らない?アプリであるんだけどね、すんごい面白いの」
久部「聞いたことないっす・・・。で、でも、三澄さんが面白いっていうなら、ちょっと興味あります・・・」
ミコト「さっすが、久部くん!わかってる~。どこかのしょうじとは大違いだわ~」
東海林「え、何?そんなに言うなら、やってあげないこともないよ。ミコトがそんなに私に言うならしょうがないからさあ」
ミコト「よしよし、じゃあやろうっか。これから、私の携帯を回すから、それぞれに割り当てられた、お題を覚えてね」
久部「(心の声)(こ、これが、ミコトさんの携帯・・・。触ってしまった・・・。)」
・ミコト→夏休み
・東海林→夏休み
・久部→冬休み
東海林「オッケー。見たよ。ねえ、ハンバーグ弁当食べながらでもいい?冷めちゃうともったいないから」
ミコト「うん、いいよ。二人とも自分のお題覚えてる?」
東海林「うん、えーとね、確か・・・」
ミコト「あ、ちょっと待って、言わないで!それがこのゲームの一番大事なとこだから」
東海林「そうなのね、で?何したらいいの」
ミコト「今3人いるじゃん?そのうち2人が同じお題なの。それで、残りの1人だけが別のお題なの。多数派の人は、誰が少数派かを当てたら勝ち。少数派の人は自分が少数派であることを隠し通せたら勝ちなの。わかるかな」
久部「今、自分が少数派か多数派か、わかんないんですけど・・・」
ミコト「そう、それも、会話の中で判断しないといけないの」
東海林「うわ、激ムズじゃん。でも、とりあえずやってみよ」
ミコト「よし。じゃあね、まずは全体的なところから。えっと、、、こう、多分みんな体験したことあるよね?」
東海林「ああ、あるね。あるある~」
久部「(あ、あれ・・・。さっき、ミコトさんの携帯に気を取られてしまって、なんて書いてあったか思い出せない・・・。とりあえず、話を合わせておこう)」
久部「・・・あ、ありますね。」
ミコト「久部くん、ちょっと怪しいけど。まあ、最初だからね。他に何かある?」
東海林「私はね、このハンバーグと同じくらい好きだな~」
ミコト「ああ、わかる。割とみんな好きなんじゃないかな」
久部「そ、そうっすね。。」
久部「(なんだ、みんなが好きなものって・・・。)」
東海林「ほしいよね、うち、ブラックだから、全然ないじゃん。しかも、ミコトも中堂さんも仕事大好き人間だからさ~、休みとかあってないようなものだし。ねえ、久部くん?」
久部「(え、なんだ?・・・・・あ、思い出した。「冬休み」って書いてあったなあ!話を合わせよう)」
久部「ホントっすよ。一年の中でも、せめてその時くらいは、家族とか好きな人とかと一緒に過ごしたいですよ~」
ミコト・東海林「・・・・・」
ミコト「・・・うん、確かに。ちなみに、久部くん、去年のこの時は実家に帰った?」
久部「はい、帰りましたよ。少しですけど、休みがもらえたので」
ミコト
「(去年は、確かゴールデンウィークも夏休みも、交通事故やら事件の遺体が運び込まれて、休みが吹っ飛んだような。
あの時、久部くんも一緒にいたから・・・。
ということは、久部くんは「夏休み」じゃないってことか。
話してる内容からして、お題は「冬休み」あたりかな」)」
ミコト「オッケー、ありがと」
東海林「あああ、このハンバーグめちゃうまっ!もう一つ買ってくればよかったなあ。てか、なんか、このゲーム意外と難しくない?何がなんだかわかんないんだけど」
ミコト「そう?私ちょっとわかっちゃったよ?」
東海林「え、何々?教えてー」
ミコト「うーん、じゃあね、しょうじはこのお題のイメージってどんな感じ?」
東海林「ええとね、子ども時代の思い出でいうとキャンプとか?」
ミコト「ああ、了解了解。これ聞いてわかったわ。」
東海林「いや、全然わからないんだけど」
ミコト「あのね、今回は、多分、私としょうじが一緒で、久部くんが違うん
だと思う」
久部「ええ?いやいや、一緒ですよ?あれ、あれですよね。こう、大きく言うと、休み関係ですよね」
ミコト「そうそう、そこまでは一緒。久部くんは、冬休みなんじゃない?」
久部「・・・・・」
ミコト「さっき、実家に帰ったって言ってたし。去年は、ゴールデンウィークも夏休みもうちら解剖で缶詰だったじゃん」
久部「いやいや、ええと、ボクも、ミコトさんと一緒ですよ?」
東海林「ミコト、もしかして、あれ?スイカ割りとか、かき氷とか、そっち系?」
ミコト「そうそう、一緒!やっぱりしょうじと一緒だったか。いえーい」
久部「・・・うわ、これ、冬休みだったから、ボクの負けですよね。悔しいなあ」
東海林「でも、意外と楽しいね。探偵になったみたいな気分味わえるし」
ミコト「でしょでしょ。またやろうよ。」
東海林「いいね~」
ミコト「頭使ったら、お腹空いちゃった。ちょっとコンビニ行ってくるわ」
久部「あ、ボクも、自販機行ってきます」
ミコト「よし、じゃあ、また明日もやろうね。付き合ってくれてありがとっ」
東海林「はいね、よし、残りのお弁当をじっくり味わうとするか」
久部(一人で歩きながら)
「(ああ、ミコトさんに心読まれっぱなしだったなあ。潜入してるから、心読まれちゃやばいのに。むしろ、ミコトさんの心の中が読んでみたいな。ボクのこと、どう思ってるんだろ。)」
ミコト(一人で歩きながら)
「(六郎くん、かわいかったな。隠しごととか苦手なんだろな、バレバレだったし。こんな六郎くんにも、何か隠したいこととかあるのかな。気になるな~)」
東海林(ハンバーグ弁当を食べながら)
「う~ん、ハンバーグ弁当最高っ!!!!」
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次もまた見に来てね。ぐっばい。